スナップ写真ファンの皆さんこんにちは。
スナップ写真は作品としてだけでなく、被写体を発見したり、撮る行為そのものを楽しめる非常に人気のある撮影ジャンルです。
また以前に「本当のスナップ写真とは?スナップ撮影の極意教えます!」という記事を書かせて頂きましたので、スナップ撮影そのものに詳しくなりたいという方はぜひそちらを参考にして頂ければと思います。
【目次】
- スナップ撮影向けのカメラ選び
- そもそもスナップ撮影とは?
- スナップ写真撮影に適したカメラ
- スナップカメラにカメラの大きさは影響があるのか?
- スナップ撮影向けのレンズ選び
- スナップ撮影には単焦点とズーム、どちらが良いか?
- スナップ撮影に適した焦点距離は?
- レンズの画角と人間の視野の関係
- 焦点距離ごとの画角の違い
- スナップ撮影向きのコンパクトデジタルカメラ
- 携帯便利なスナップカメラ「PowerShot G7 X Mark II」
- スナップカメラの大定番「GR II」
- 何でも撮れる万能スナップカメラ「DSC-RX10M4」
- 金に糸目をつけないスーパーコンデジ「LEICA Q」
- スナップ撮影向きのミラーレスカメラ
- 携帯性と使い勝手を両立した「LUMIX DC-GX7MK3L 単焦点ライカDGレンズキット」
- 持つ喜びも味わえる「LEICA TL2+ズミクロン TL f2/23mm ASPH.」
- スナップ撮影向きの一眼レフカメラ
- なんだかんだ言っても結局使いやすい「EOS 5D Mark IV EF24-105L IS II USMレンズキット」
- タフなあなたにおすすめの最強スナップカメラ「D5(XQD-Type)+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」
- スナップ撮影向きのレンジファインダーカメラ
- 数多の伝説を作ったスナップカメラの王「LEICA M10」
そこで今回は、スナップ撮影向きのカメラやレンズとはどのようなものか?という解説に加え、撮影そのものを楽しめるスナップ写真撮影向きのカメラをご紹介したいと思います。
■スナップ撮影向けのカメラ選び
そもそもスナップ写真とは?
スナップ写真は英語では「Snapshot」ですが、この「Snap」とは「素早く」とか「サッと」といった意味があります。
ですから、動かない被写体を近所で散歩がてら撮影したり、街の風景を手持ちで撮ったりすることがスナップ写真ではありません。
つまり、よく「スナップ写真=気楽に撮る写真」、と勘違いされているケースがありますが、スナップ写真とは、「日常の中で、起きた出来事や出会った光景・人物の一瞬を素早く撮影した写真のこと」を言います。
そうした点からスナップ撮影向きのカメラやレンズとはどういうものか?を考えてみましょう。
スナップ写真撮影に適したカメラ
スナップ撮影に適したカメラとはどんなカメラでしょうか?
- 起動が早い
- オートフォーカスが高速
- 高感度画質に優れている
- 携帯性に優れている
といったような要素が考えられますが、撮影を楽しむという意味であれば別にフィルムカメラでもマニュアルカメラでも構わないでしょうし、ハイエンド機も携帯性さえ目をつぶれば非常にスナップ撮影向きです。
スナップカメラにカメラの大きさは影響があるのか?
スナップ撮影向きのカメラ選びの際、
- 被写体に威圧感を与えない
- 目立たないため
という理由でスナップ撮影には小型のカメラが適していると言われますが、実際のところカメラが大きくても小さくても、撮られている側は撮られていることを認識して自然体ではなくなります。
また、肖像権や人格権という問題の関係から、そもそもマナーの問題から公共性のある場所であっても個人を特定出来るような撮影や、盗撮などは勿論ダメですから、やはり本人に許可を撮って撮影することが大切です。
ですから、カメラの大小よりもご自身が使い易いと感じるカメラを選んで頂ければ良いでしょう。D5やEOS-1D X Mark IIのようなカメラでもスナップ撮影に使用できますし、むしろ携帯性が気にならなければ、スナップ撮影にも強いカメラと言えます。
ただし、シャッターチャンスがいつ来るかの予想がしにくいスナップ撮影では、各人にとっていつも持ち歩ける、また素早く取り出せる機材をお選び頂くのがオススメです。
■スナップ撮影向けのレンズ選び
スナップ撮影には単焦点とズーム、どちらが良いか?
スナップ撮影は、常に望遠で撮影するとか、常に広角で撮影するというものではないので、焦点距離選びは悩ましい部分です。
昔はスナップ撮影=単焦点レンズというイメージがあった時代もありますが、今はそのようなことはなく、一瞬をものにするという本来の意味のスナップ撮影においては、むしろズームレンズの方が融通性が高いと言えます。
しかしながら、ズームレンズは単焦点レンズよりも大きくなってしまう傾向から、ある程度の割り切りをもって単焦点レンズを選択するという考え方もあるでしょう。
スナップ撮影におけるズームレンズと単焦点レンズそれぞれのメリットを紹介すすると、
- ズームレンズ:様々な状況に対応でき、幅広い撮影ができる
- 単焦点レンズ:携帯性に優れ、背景をボカしやすく
ついでに申し上げておくと、「単焦点レンズの方が写真が上手くなる」といった類のものは単なる迷信ですから気にする必要はありません。
いずれにせよ、スナップ撮影はズームでなければならないとか、単焦点でなければならないというものではありませんから、ご自身の好みに応じて選んで頂ければと思います。
スナップ撮影に適した焦点距離は?
一口にスナップ撮影と言っても、広角スナップや望遠スナップなどもあり、一概にどのレンズが良いとは言えませんが、スナップ撮影で最も一般的に使われることが多いのは、35mm判では50mm程度の標準画角を中心とした、28mm程度の広角から85mm程度の中望遠程度までの焦点距離でしょう。
勿論、スナップ写真には○○mmを使わなければいけないといった決まりはありませんから、超広角や超望遠レンズで挑むのも全く構いません。
昨今では高倍率のズームレンズなども普及していますので、そうしたものを使用するのも良いでしょうし、単焦点の方が自分に合っているとう場合でも、使っていくうちに「撮れるもの・撮れないもの」の割り切りが出来ていきますから、自分に合った画角の焦点距離を選ぶと良いでしょう。
ただし、スナップ写真の場合、レンズ交換が間に合わないという場合も多いので、割り切りが出来ない場合は、カメラ2台体制で望むという方法もあります。
ちなみに個人的に一番スナップを撮りやすいと感じるのは35mmですが、使い易い反面、画面にメリハリを付けにくいので実際には使っておらず、
- 単焦点レンズ
- 28mm
- 50mm
- ズームレンズ
- 24-70mm
このいずれかのレンズをよく使用しますが、勿論これが正解というわけではありません。
このあたりの「自分に合った焦点距離選び」というのは、結局使ってみて選ぶしかなく、普段ズームレンズを使用していて、単焦点レンズでスナップ撮影をやってみたいというような場合には、画像編集ソフトなどで、普段自分が何mmの焦点距離の領域を良く使っているのかを確認することが出来るので、そこから判断するのも良いでしょう。
ただ、「撮りやすい画角」と「結果的に良い写真になったと思うことが多い画角」が異なることもあるため、そのあたりも含めて、自分が撮影した写真の中で、良い写真になったと感じるものが何mmの焦点距離で撮られたものか?なども気にして見ると良いかもしれません。
レンズの画角と人間の視野の関係
もしも単焦点レンズなどを使用してスナップ撮影をする場合、「画角の感覚」というものが身についていることも必要になります。
単焦点レンズの場合、ズームレンズほど画角の融通が利きませんから、撮る前に、この被写体はこの焦点距離のレンズで撮れるものか?写したいフレーミングにするには被写体までどの程度の距離を保てば良いか?などの感覚が身についているかどうかによって撮影スピードが異なります。
また、焦点距離によって同じフレーミングで合ってもパースペクティブが異なります。
良く、「焦点距離50mmは見た目と同じ」というようなことが言われますが、これは同じ撮影距離で他の焦点距離と比較した場合に、パースのつき方が見た目に近いというような話であって、画角のことではないので注意が必要です。
ちなみに画角という意味では、人間の視野は50mmレンズよりもずっと広い範囲が見えており、中心から視線を動かさないと時の最大視野は約120°程度と言われており、これは35mm判の写真用レンズの焦点距離の画角でいうと、なんと10mm(水平画角:約121°)程度にも匹敵します。
しかし、これは周辺視野まで含んでの角度ですから、あくまでも「なんとなく認識できる」という程度の範囲の話であり、写真用レンズのように画角の周辺部までバッチリ写るというようなものではありません。
ちなみにしっかりと認識できている人間の中心視野は約70°程度と言われているため、これは35mm判の写真用レンズでいうと24mm(水平画角:約73.7°)に近いものとなります。
焦点距離ごとの画角の違い
そこで、35mm判のレンズを対象に、一般的な標準ズームの画角でそれぞれどのような写りの違いがあるかを大雑把にご説明します。
- 24mm(水平画角73.7°)→両目で見える範囲をカバーし、パースも大きくつく焦点距離です
- 28mm(水平画角65.4°)→広い画角をもち、適度なパースやレンズによってはボケを生かすことも出来る焦点距離です
- 35mm(水平画角54.4°)→引けば広く、寄れば大きくボカせるという汎用性の高い焦点距離です
- 50mm(水平画角39.5°)→見た目に近いパースが付き、十分にボカせる焦点距離です
- 70mm(水平画角28.8°)→注目して被写体を見た時の印象に近い画角を持ち、大きくボカす事も可能な焦点距離です
特にどれがおすすめという訳でもないのですが、全く分からないのでどれか決めて欲しいということであれば、、予算と体力が潤沢であれば
- フルサイズ機+24-70mm/F2.8
- フルサイズ機+35mm/F1.4
あたりから始めてみれば撮りやすいでしょう。
別にフルサイズである必要はありませんし、レンズキットのレンズで始めても、コンパクトデジタルカメラやスマートフォンのカメラで始めても構いません。
背景をボカすことがスナップ撮影ではないので、別にボケなくても良いのですが、ボケを生かした撮り方も出来ると言う意味で、こうした組み合わせは、より表現に幅を持たせる易くなります。
逆にあまり大きいものや重いものは持ち歩きたくないという方は、ミラーレス+単焦点レンズや、高級コンパクトデジタルカメラなどがおすすめです。
では早速、撮って楽しいスナップ撮影におすすめのカメラを具体的にご紹介していきたいと思います。
■撮影を楽しめるスナップ撮影向きのデジタルカメラ
携帯便利なスナップカメラ「PowerShot G7 X Mark II」
PowerShot G7 X Mark IIは1.0型のコンパクトデジタルカメラとしては大型のイメージセンサーに、手ぶれ補正を搭載した8.8-36.8mm/F1.8-2.8(35mm判換算で24-100mm相当)のレンズを搭載したいわゆる高級コンデジです。
しかしこうした大型センサーを採用した高級コンデジは現在では珍しいものではないですし、そもそもこのタイプの流行を作ったのはソニーのRX100シリーズでしょう。
しかも、PowerShot G7 X Mark IIは競合機であるソニーのCyber-shot DSC-RX100M5よりも、僅かですが大きく、重く、しかもCyber-shot DSC-RX100M5と異なりファインダーも内蔵していません。
しかし、実際に触って見ると、なぜかPowerShot G7 X Mark IIの方がしっくりくるのです。スペックを追う方はCyber-shot DSC-RX100M5も勿論スペックを考えると驚異的なボディの小ささなどもあり、お勧めできるコンパクトデジタルカメラですが、撮影を楽しめると言う面では、PowerShot G7 X Mark IIがよりおすすめです。
PowerShot G7 X Mark IIまさに、気楽にいつでも持ち歩けて、様々なシーンにある程度の対応力を持っている、スナップ写真の入門者から、ベテランまでお勧めできるコンパクトデジタルカメラです。
スナップカメラの大定番「GR II」
GR IIは非常に歴史あるコンパクトカメラGRシリーズの現行モデルで、プロフェッショナルフォトグラファーからハイアマチュアまで非常に愛好家の多いコンパクトデジタルカメラの代名詞です。
GR IIの18.3mm/F2.8(35mm判換算約28mm相当)という、広角の代表とも言える画角は人気も高く、非常にスナップ写真として使いやすい画角です。
またAPS-CサイズのイメージセンサーとF2.8のレンズを使用することで、寄ってボカし、引いてパンフォーカスで撮るという撮り方も可能です。
また、GR IIはスナップカメラとして非常に鍛えられており、ポケットやカメラポーチにスッと入る大きさ、片手であらゆる操作が出来る操作性、沈胴式コンパクトデジタルカメラとしてかなり速い起動など、まさにスナップカメラのスタンダードと言って良い完成度の高さを誇っています。
スナップ撮影目的で、かつ28mmという画角が気に入っているのであれば、GR IIは非常におすすめのスナップカメラです。
また、例えば一眼レフなどをメインカメラとして持ち歩く場合でも、ポケットやカメラポーチにGR II入れておけば、素早く使えるサブカメラとしても活躍することでしょう。
GR IIはこのように広角スナップカメラとして非常に高い完成度を誇るため、カメラとしては非常におすすめですが、GR II最大の問題はむしろカメラとしての機能よりも、GR IIIが出るのかどうか?という部分でしょう。
2015年7月17日に発売されたGR IIは後継機がいつ登場してもおかしくないのですが、もしもGR IIIが発売されたとしても、APS-Cセンサー+28mm/F2.8単焦点レンズという基本的なコンセプトは変わらないでしょうし、ご存知のように現在のリコーの状況はカメラ事業にいけいけどんどんという感じではないため、GR IIIが登場したとしてもそれほど劇的な進化を期待できるかは微妙なところだと思います。
ですから、登場してから約3年が経過したことによる値頃感もあり、GR IIを今購入するという選択は十分にあると思います。
何でも撮れる万能スナップカメラ「DSC-RX10M4」
DSC-RX10M4は1.0型のイメージセンサーに8.8-220mm/F2.4-4.0(35mm判換算で24-600mm相当)というスーパーズームレンズを搭載したレンズ一体型のカメラで、果たして約1,095gもあるこのカメラをコンデジと表現して良いものかは微妙ですが、「広角スナップも超望遠スナップも撮りたい、それもある程度高画質で!」という我儘なあなたの夢を叶えてくれる数少ないカメラです。
また、DSC-RX10M4の魅力は単にカバーしている領域が広いというだけではありません。
315点像面位相差AFは、非常に動きの速い被写体にも対応できます。スポーツ撮影などにも有効なこのカメラは、超望遠スナップという新しい領域を切り開いてくれることでしょう。
また動画性能も高いため、動画撮影にチャレンジしたいという方にも良いでしょう。
DSC-RX10M4は携帯性は悪く、またAFは高速であるものの、電動ズームなどその他のレスポンスはさほど速くありません。ですから画角を割り切ったスナップ撮影や広角スナップを主体で撮影するという方にはおすすめしませんが、超望遠スナップという他のカメラでは難しい撮影を実現できるというのは、DSC-RX10M4ならではの魅力と言えるでしょう。
金に糸目をつけないスーパーコンデジ「LEICA Q」
LEICA Qはフルサイズイメージセンサー+28mm/F1.7という驚愕のコンセプトを採用したライカの超高級コンパクトデジタルカメラです。
オートフォーカスも高速で、まさにM型ライカに28mmのレンズの組み合わせのオートフォーカス判のようなカメラで、ファインダーはEVFであるものの、スナップ撮影にはM型ライカ以上の使い勝手を実現していると言えるかもしれません。
兎にも角にもフルサイズセンサー+28mm/F1.7という組み合わせはまさに規格外のモンスターコンデジであり、最もコンセプトが近いと言えるソニーのDSC-RX1RM2でもフルサイズセンサー+35mm/F2.0、スナップカメラの定番であるGR IIもAPS-Cセンサー+28mm/F2.8であることを考えると、やはりLEICA Qはそれらの高級コンパクトデジタルカメラと比較してもさらに格上のカメラと言えるでしょう。
最短撮影距離もマクロモードで17cm(撮像面から)を実現しており、スナップ撮影以外にもさまざまな撮影に対応できます。
さらになんと光学式手ぶれ補正まで搭載しており、実に良い意味でライカらしくない、「現代的な」スナップカメラです。
また、焦点距離28mmのレンズですが、35mm相当と50mm相当のクロップに対応しており、35mm相当時が約1,500万画素、50mm相当時は約800万画素となっています。そのため、
- (デフォルト)28mm時:約2,400万画素
- (クロップ)35mm時:約1,500万画素
- (クロップ)50mm時:約800万画素
という設定が可能なわけです。
レンズ一体型の広角スナップカメラが欲しい、そして金に糸目はつけないという方には、LEICA Qはまさに最高のスナップカメラと言えるでしょう。
■撮影を楽しめるスナップ撮影向きのミラーレスカメラ
携帯性と使い勝手を両立した「LUMIX DC-GX7MK3L 単焦点ライカDGレンズキット」
LUMIX DC-GX7MK3L 単焦点ライカDGレンズキットはマイクロフォーサーズセンサーに15mm/F1.7(35mm判換算で30mm相当)の単焦点レンズを組み合わせたレンズキットで、ここで紹介されている他のカメラと比較して、特段の個性はないものの、バランスとコストパフォーマンスに優れた、使い勝手の良いスナップカメラです。
また、ボディ内手ぶれ補正も搭載しているため、この単焦点レンズとの組み合わせでも手ぶれ補正効果を得ることが可能です。
またチルト式のファインダーを搭載している点も魅力の一つでしょう。
つまり、LUMIX DC-GX7MK3L 単焦点ライカDGレンズキットは、大した特徴はないけれど、スナップ撮影向きの一通りの要素をしっかりと抑えており、かつそれほど高くない手頃なミラーレス中級機というわけです。
35mm判換算で30mm前後の単焦点でいいんだけど、ファインダーは欲しい、でも流石にLEICA QやDSC-RX1RM2は高すぎる、というような方にはLUMIX DC-GX7MK3L 単焦点ライカDGレンズキットはうってつけのカメラと言えるでしょう。
持つ喜びも味わえる「LEICA TL2+ズミクロン TL f2/23mm ASPH.」
LEICA TL2はライカのAPS-Cミラーレスカメラで、まさに持つ喜びを感じさせるライカらしいカメラとなっており、カラーはブラックと、アルミ削り出しの質感作りが存分に味わえるシルバーがあります。
デザインは前モデルのLEICA Tからキープコンセプトながら、LEICA TL2では、起動時間の短縮やオートフォーカスの高速化、タッチパネルの応答性の向上など、スナップカメラとして大幅な進化を果たしています。
また、LEICA TL2ではボディのエッジやアルミ合金の素材を変更したことによるもので、以前から非常に評判の良かったよりボディ外装の仕上げはさらに洗練されています。
外装の仕上げ品質は最早驚異的なレベルに達しており、なんとLEICA TL2はアルミ合金のインゴットから削り出したボディを、職人が約40分もの時間を掛けて手作業で磨き上げています。
つまり、LEICA TL2は、カメラがワンピースの外装で構成されており、凄まじい剛性感を保っています。
サイズ感としては一般的なミラーレスと変わりませんが、まさに「持った瞬間に分かる」驚異的な塊感があり、これは他のカメラメーカーのミラーレス機では全く感じられないものです。
外装の素晴らしい質感と底面さえも美しい洗練の極致とも言えるデザイン、そして何よりも手に持った時のその凝縮感は、恐らく現在地上に存在する市販のレンズ交換式カメラの中で最高のものではないかと思われます。
スナップ撮影は、カメラを持ち運ぶことに喜びや高揚感を見出せることで、よりシャッターチャンスが増えるわけですから、そう言う意味でLEICA TL2は非常に魅力的なスナップカメラです。
また、ズミクロン TL f2/23mm ASPH.との組み合わせでは、35mm判換算で焦点距離約35mmという汎用性の高い画角となっています。
同じくAPS-Cセンサー搭載のミラーレスでは、ライカにはLEICA CLというバルナック型ライカ風のクラシックデザインとLEICA TL2にはないEVFを採用したモデルもありますが、個人的にはそれなら頑張ってLEICA M10にした方がいいだろうという気になってしまうのと、LEICA TL2の唯一無二のデザインに魅力を感じるため、おすすめです。
■撮影を楽しめるスナップ撮影向きの一眼レフカメラ
なんだかんだ言っても結局使いやすい「EOS 5D Mark IV EF24-105L IS II USMレンズキット」
EOS 5D Mark IV EF24-105L IS II USMレンズキットはプロフォトグラファーからハイアマチュアまで多くの人に非常に人気のある、フルサイズ一眼レフの大定番です。
実はEOS 5D Mark IVは単純にスペックや画質だけで比較すると、同価格帯の一眼レフであれば、ニコンのD850、ミラーレスであればα7R IIIに劣ります。
しかしそれでも、EOS 5D Mark IVはフルサイズカメラを市場に広めたシリーズの最新作であり、最も売れるフルサイズ機でもあります。
EOS 5D Mark IVはスペック的には競合機に負ける部分はあるものの、実際使った時のフィーリングや、システムとしてのレンズ・アクセサリーの充実度などは非常にレベルが高く、それゆえにプロフォトグラファーに最も使われているカメラでもあるわけです。
EOS 5D Mark IVはそのバランスとシステムとしての総合力が魅力のカメラですが、スナップカメラとしてみた場合にはまた違う魅力が見えてきます。
それは分かりやすい操作性と速いオートフォーカスであり、スナップ撮影は、「最高画質を目指して厳密に撮る」というようなジャンルの写真ではありません。
一種のその瞬間を切り取ることがスナップ撮影の本質であり、そうした目的において、レスポンスに優れるEOS 5D Mark IVは、まさに撮って楽しく、またスナップ撮影に向いた一眼レフであるわけです。
加えてEOS 5D Mark IV EF24-105L IS II USMレンズキットとの組み合わせであれば、スナップカメラとしての対応力も高く、ボカす、ボカさない、広角、望遠、さまざまなシチュエーションのスナップショットをこの組み合わせで撮影することが可能であるため、雑多にさまざまな被写体を撮りたいという多くのハイアマチュアカメラマンにも高い支持を得てきました。
EOS 5D Mark IV EF24-105L IS II USMレンズキットの良さは、カタログスペックに現れない実際に使った時の利便性やフィーリングにあるためフルサイズ一眼レフの大きさや重さでも大丈夫という方には文句なくおすすめのスナップカメラです。
タフなあなたにおすすめの最強スナップカメラ「D5(XQD-Type)+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」
D5(XQD-Type)+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRは言うなれば最強のスナップカメラです。
カメラ界でも屈指の速度と精度を誇るオートフォーカスに高速連写、短いレリーズタイムラグ、さらに比類ない起動の速さと、電源を入れっぱなしでも全く問題のないとてつもなく長いバッテリーライフ、そしてあらゆるシチュエーションで撮影を可能にする超高感度画質など、まさにありとあらゆる面でスナップカメラとして最強の性能を誇るカメラと言えるでしょう。
また、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRには大口径標準ズームレンズでありながら、手ぶれ補正を搭載、素早い撮影でも手ブレの影響を軽減してくれます。
ただし、皆さんお考えのように、D5(XQD-Type)+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRという組み合わせはカメラ1,405g+レンズ1,070gでその合計は2,475gとなり、今回ご紹介するカメラの中でも突出して重く、かつ嵩張ります。
到底持ち運びが楽なカメラではありません。
しかし、先ほどご紹介したように、携帯性以外の面では、スナップカメラとしてありとあらゆる要素を非常に高い次元で実現しているため、タフな方で、D5(XQD-Type)+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRの組み合わせでも問題なく持ち歩けるよ、という方には、最強のスナップカメラとして是非ともおすすめしたカメラです。
また、D5(XQD-Type)のシャッターの切れ味は実に爽快なもので、まさに「一瞬を切り撮る」というスナップ撮影にピッタリのフィーリングを感じさせてくれることでしょう。
■撮影を楽しめるスナップ撮影向きのレンジファインダーカメラ
数多の伝説を作ったスナップカメラの王「LEICA M10(Typ 3656)+ズミルックス M F1.4/35mm ASPH.」
LEICA M10+ズミルックス M F1.4/35mm ASPH.はまさに、「スナップカメラの王」とも言えるカメラで、世界中の超有名写真家たちが、フィルム時代、このM型ライカを使用して数々の傑作スナップ写真をものにしてきました。
LEICA M10はもちろん現代のデジタル版のM型ライカですが、フィルムのM型ライカに近い薄さを実現したことでに人気を博しています。
LEICA M10のボディ奥行きは38.5mmとなっており、LEICA M(Typ240)の42.0mmや、LEICA M9の39.0mmより薄く、フィルムのLEICA M7の38.0mmに近い厚みとなっています。
デジタル版のM型ライカでは、常に「フィルムのM型ライカと比較して分厚い」という批判がありました。
これは電子基板や背面液晶が入る関係上なかなか難しい問題でしたが、マウント部の工夫などにより、遂にフィルム版のM型ライカに近いサイズ感を実現しているのがLEICA M10の大きな魅力となっています。
またライカには勿論素晴らしい28mmレンズであるズミクロンM F2/28mm ASPH.や、現代の標準レンズとも言える50mmのズミルックスM F1.4/50mmASPH.もあり、どのレンズを組み合わせるかは非常に悩ましいところですが、ここではやはりレンジファインダーカメラの大定番とも言える35mmレンズ、それも大口径のズミルックス M F1.4/35mm ASPH.をおすすめしたいところです。
また、カメラボディについてですが、LEICA M10はもちろんマニュアルフォーカスのカメラであり、現在の人々にはあまり馴染みのないレンジファインダーカメラでもありますが、とにかく撮影が楽しい、また持ち歩く喜びを感じさせてくれるカメラです。
機能性や画質面ではもっと高性能かつ安価なカメラもありますが、「撮って楽しいスナップカメラ」という意味では、LEICA M10は現代でも最強のスナップカメラと言えるのかも知れません。
Reported by 正隆