レンズマウントファンの皆さんこんにちは。
ミラーレスなどで新マウントが登場してきたことで、あるフォーマットのイメージセンサーが搭載できるのか?マウントアダプターが登場しそうか?など、マウント径やフランジバックが注目されることが増えてきました。
そこで今回は、様々なレンズマウントの口径やフランジバックの一覧をご紹介します。
■各レンズマウントのマウント径とフランジバック
レンズマウント径、フランジバック一覧
マウント名 | マウント径 | フランジバック | |
外径 | 内径 | ||
ペンタックス67 | ー | 72.00mm | 84.95mm |
ハッセルブラッドV | ー | 69.00mm | 74.90mm |
ペンタックス645 | 72.00mm | 65.00mm | 70.87mm |
富士フイルムG | ー | 65.00mm | 26.70mm |
マミヤ645 | ー | 62.00mm | 64.00mm |
マミヤRB | ー | 60.00mm | 112.00mm |
マミヤRZ | ー | 60.00mm | 105.00mm |
コンタックスN | ー | 55.00mm | 48.00mm |
ニコンZ | ー | 55.00mm | 16.00mm |
キヤノンEF | 65.00mm | 54.00mm | 44.00mm |
キヤノンRF | ー | 54.00mm | 20.00mm |
ライカL/パナソニックL | ー | 51.60mm | 20.00mm |
京セラAF | ー | 50.00mm | 45.50mm |
ソニーA | ー | 50.00mm | 44.50mm |
ライカR | ー | 49.00mm | 47.15mm |
マミヤミラクル | ー | 49.00mm | 45.50mm |
プラクチカB | ー | 48.50mm | 44.40mm |
ヤシカコンタックス | ー | 48.00mm | 45.50mm |
ペンタックスK | ー | 48.00mm | 45.46mm |
TFL-II | ー | 48.00mm | 17.50mm |
キヤノンFD | ー | 47.90mm | 42.00mm |
コニカAR | ー | 47.00mm | 40.50mm |
キヤノンEF-M | 58.00mm | 47.00mm | 18.00mm |
ニコンF | 57.00mm | 47.00mm | 46.50mm |
ソニーE | 58.00mm | 46.10mm | 18.00mm |
ミノルタSR | ー | 45.00mm | 43.50mm |
オリンパスOM | ー | 44.80mm | 46.00mm |
ミランダ | ー | 44.00mm | 41.50mm |
コンタックス | ー | 44.00mm | 31.75mm |
コンタックスG | ー | 44.00mm | 29.00mm |
ライカM | ー | 43.90mm | 27.80mm |
富士フイルムX | 55.00mm | 43.50mm | 17.70mm |
ペトリ | ー | 43.00mm | 43.50mm |
T(T2) | ー | 42.00mm | 55.00mm |
プラクチカスクリュー(M42) | ー | 42.00mm | 45.46mm |
オリンパスペンF | ー | 41.00mm | 28.95mm |
フジカX | ー | 40.80mm | 43.50mm |
マイクロフォーサーズ | 52.00mm | 40.00mm | 19.25mm |
コニカF | ー | 40.00mm | 40.50mm |
ゼニット | ー | 39.00mm | 45.46mm |
ライカスクリュー(L39) | ー | 39.00mm | 28.80mm |
フェド | ー | 39.00mm | 28.3±0.2mm |
エクサクタ | ー | 38.00mm | 44.70mm |
アサヒフレックス(M37) | ー | 37.00mm | 45.50mm |
オペマ | ー | 37.00mm | 27.50mm |
ニコンNikon 1 | ー | 36.00mm | 17.00mm |
TFL | ー | 35.00mm | 17.526mm |
ペンタックスQ | ー | 29.00mm | 9.20mm |
C | ー | 25.40mm | 17.526mm |
CS | ー | 25.40mm | 12.50mm |
NF | ー | 17.00mm | 12.00mm |
D | ー | 15.875mm | 12.29mm |
バヨネット式ブロニカ | ー | ー | 101.00mm |
ハッセルブラッド1600F | ー | ー | 82.10mm |
コンタックス645 | ー | ー | 64.00mm |
シグマSA | ー | ー | 44.00mm |
フォーサーズ | ー | ー | 38.67mm |
ミノルタV | ー | ー | 36.00mm |
ニコンS | ー | ー | 31.95mm |
サムスンNX | ー | ー | 25.50mm |
マウント内径のバヨネット爪に関する注意点
マウント規格に関して口径が公表されていないものも多く、またバヨネット爪に関してややこしいことに、例えば、有名なニコンFマウントとソニーEマウントでは、
マウント名 | マウント内径 | マウント外径 | |
バヨネット爪含む | バヨネット爪除く | ||
Fマウント | 44.00mm | 47.00mm | 57.00mm |
Eマウント | 43.60mm | 46.10mm | 58.00mm |
このように、バヨネット爪を含まない内径は、Fマウントが約47.00mm、Eマウントが約46.10mm、バヨネット爪を含む内径はFマウントが約44.00mm、Eマウントが約43.60mmとFマウントの方が内径がやや大きいのですが、
- Fマウントは「バヨネット爪を含む」44.0mm
- Eマウントは「バヨネット爪を含まない」46.0mm
という、異なる計測方法による情報がマウント内径として広まっているために、Wikipediaやその他のサイトで、
- ニコンFマウント内径:44.0mm
- ソニーEマウント内径:46.0mm
と記載(この記事の執筆時)されてしまっています。
マウント内径はメーカーが公式に発表していないことが多いために、異なる計測方法による情報が氾濫し正確な数値が分からないものが多々あるわけです。
所有しているマウントは実際に計測
そこで今回、所有しているマウントに関しては、(Wikipedeia記載の多くがバヨネット爪を含めていない数値であることに合わせて)バヨネット爪を含まない内径を実際にノギスで計測しています。
ただし所有していないマウントは日本語版・英語版のWikipedia等を参考にしています。
そのため、「バヨネットの爪を含めたもの」と「含めないもの」が混在している可能性、また(私が計測したものを含めて)そもそもそこまで正確な数値とは限らないという点に注意してご覧頂ければと思います。
■マウント径やフランジバックについて
マウント径とフランジバックで気にするポイント
マウント径を比較する場合一般的なポイントとして以下のような注意点があります。
- 現代では電子接点や手ぶれ補正機構などの影響を受けるために、単純にマウント内径一杯のイメージセンサーが搭載できるとは限らない
- 逆にレンズから出た光は撮像面に垂直に当たる訳ではないので、構造によってはマウント内径よりも大きなイメージセンサーを搭載できる場合もある
- マウントアダプターを使用することで、フランジバックが短いカメラに、フランジバックの長いカメラ用のレンズを使うことが出来る
- 逆に一般的なマウントアダプターほど数は多くないものの、フランジバックの長いカメラにフランジバックの短いカメラ用のレンズを取り付けられる場合もあり、そのためのマウントアダプターも少数ではあるものの存在している
レンズマウントは非常に奥深いため、「ざっくり言えばそのような感じ」という程度に考えて頂ければと思います。
レンズマウントはレンズ交換式カメラの核となるコンセプトであり、各メーカーのカメラ作りに対する考えが伺える非常に奥深いものだと思います。
というわけで、今回はさまざまなレンズマウントの口径やフランジバックについてのお話でした。
参考:Wikipedia,photographylife
画像:YouTube
Reported by 正隆