日本経済新聞に、レンズ交換式カメラの主役が一眼レフからミラーレスに交代しつつあるという趣旨の記事が掲載されています。
既にCIPA発表の出荷台数統計のデータからカメラファンにはこの傾向は知られているところですが、一般の認識も既にそうなっていると考えて良いでしょう。
そこで今回はこの一眼レフとミラーレスの出荷傾向の記事をご紹介します。
■一眼レフ・ミラーレス現在の状況
一眼レフとミラーレスの出荷台数統計
CIPAの出荷台数統計を見ると、2018年の1-9月の出荷台数・出荷金額は、以下のようになっています。
- 国内市場
- 一眼レフ
- 367,187台(前年比:73.9%)
- 19,369,221円(前年比:69.4%)
- ミラーレス
- 428,320台(前年比:103.3%)
- 24,181,572円(前年比:119.1%)
- 一眼レフ
- 世界市場
- 一眼レフ
- 5,175,691台(前年比:90.4%)
- 233,747,513円(前年比:87.7%)
- ミラーレス
- 3,014,077台(前年比:99.0%)
- 186,533,822円(前年比:114.8%)
- 一眼レフ
世界的には依然として一眼レフはミラーレスに対して、出荷台数で約1.72倍、出荷金額で約1.25倍リードしています。
しかしながら日本のカメラ市場は世界市場に先んじて変化していく傾向にあるため、国内の市場動向は世界市場の今後の流れを表していると言えるでしょう。
一眼レフからミラーレスへ。しかしカメラ業界の不振は続く
ニコンZ7やZ6、キヤノンのEOS Rなどの参入によって、高級機でも一眼レフからミラーレスへの以降は加速しており、おそらくは2019年、遅くとも2020年には世界市場でもミーラレスがレンズ交換式カメラの主流となっていくでしょう。
また、調査会社BCNによると、10月のミラーレスの税別平均単価は約95,100円であり、一眼レフの約91,200円よりも平均単価で3,900円上回っています。
しかし一見好調に見えるミラーレスですが、実際には販売台数は年々減少しており、レンズ交換式カメラ全体での不振は依然続いているため、ミラーレスのその先の新たな技術革新、あるいは価値の創造がカメラ業界には求められています。
画像:日本経済新聞
Reported by 正隆