キヤノンがクラシックデザインのカメラを出すのなら…

画像引用:キヤノン(https://global.canon/ja/c-museum/)

ニコンがFM2をモチーフとしたミラーレス機Z fcを発表し話題になっている今日この頃ですが、もしもキヤノンがクラシックデザインのミラーレスを出すなら、どのモデルを元ネタにするのでしょうか?

キヤノンの性格的にクラシックデザインのミラーレスを出す可能性はほとんど無いとは思いますが、今回は空想を巡らせてみましょう。

■ニコンとは違うキヤノンのクラカメ事情


どちらも長いカメラの歴史があるけれど…

キヤノンとニコンといえば、カメラ業界で連綿と続くライバル関係にあるわけですが、クラシックカメラ時代の2社を比較すると、高級志向のニコンと大衆志向のキヤノンという違いがありました。

そのため機械式フィルムカメラのデザインや質感を忠実に再現してしまうと、ニコンには高級感のある機種が数多くあったのに対し、キヤノンには高級感のあるカメラがニコンほど多くありませんでした。

例えばZ fcのモデルとなったFM2が発売された1982年、キヤノンがどんなカメラを発売していたかというと、AL-1という機種がありました。

ニコンのFM2とキヤノンのAL-1を比較すると、

  • FM2→1982年3月発売/ボディ63,000円
  • AL-1→1982年3月発売/ボディ58,000円

と、価格帯も発売日も近い機種なのですが、デザインや質感はというと…

ニコンFM2
画像引用:lomography(https://www.lomography.jp/magazine/22789-nikon-fm2)
キヤノンAL-1
画像引用:キヤノン(https://global.canon/ja/c-museum/)

こんな感じになっています。FM2の方がデザインと質感に高級感があるのが分かると思います。

この傾向は他の機種でも基本的に同じで、マニュアルフォーカス時代のフィルムカメラに関しては、ニコンの方が一貫して高級感がありましたし、実際高価でした。

■キヤノンの場合、どのカメラをモチーフにするのがいいのか?


レンジファインダー機は微妙

一眼レフ時代のデザインがイマイチならレンジファインダー型ならどうかというと、レンジファインダー型のデザインも古い機種はバルナックライカのパクリにしか見えないでしょうし(実際そうだったので)、バルナックライカを知らない世代であっても、流石にあそこまで古めかしいデザインでは買う人を相当に選ぶと思います。

ではレンジファインダー機の後期はどうかというと、L1などはデザイン的には良いと思うのですが、多くの人にはどこのカメラか分からない無個性な印象でもあると思います。ちなみにL1は第1回のグッドデザイン商品選定制度(後のグッドデザイン賞)を受賞しています。

L1
画像引用:キヤノン(https://global.canon/ja/c-museum/)

一眼レフで有力なのはA-1か?

そうなると結局一眼レフスタイルになるわけですが、キヤノンのクラシックカメラで今でも格好良く見える機種はニコンほど選択肢はなく、かと言ってフラッグシップ機であったF-1やNew F-1のデザインをZ fcの対抗機においそれとは使えないでしょうから、キヤノンらしいデザインの中で考えると、A-1を元にするのがいいのかなと思います。

A-1
画像引用:キヤノン(https://global.canon/ja/c-museum/)

1978年発売のA-1は今でも人気のあるいいデザインだと思いますし、83,000円とFM2(New FM2)よりも少し高級なモデルです。

ニコンのNew FM2(65,000円)のブラックモデルはこんな感じなので、これならいい勝負かなと思います。

ニコンNew FM2
画像引用:wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧)

これでも何となくNew FM2の方が高級感と洗練を感じさせるのですが、A-1の細かい部分を修正すれば良いでしょう。

またEOSになる以前、1983年からキヤノンが展開していたTシリーズは一般的な意味でのクラシックデザインとは異なるため、おそらく受けが悪いと思います。

キヤノンT50
画像引用:キヤノン(https://global.canon/ja/c-museum/)

個人的にはT50やT70も割と好きで、今見ると初代G-SHOCKのようなレトロフューチャーさがありますね。

ただこのデザインでは男性層のそのまた極一部には受けるかも知れませんが、間違いなくほとんどの女性は買わないでしょうし、カメラファンの裾野を広げるという効果は全くないと思いますから、やめておいた方が賢明だと思います。

そうやって消去法で考えていくと、キヤノンの歴史の中で今再現して売れる可能性がありそうなクラシックデザインは、やはりA-1、EF、F-1、New F-1あたりになるのではないかと思います。

逆に自社の過去の機種のデザインをミラーレスで再現するのではなく、「人々のイメージするクラシックカメラを新たにデザインする」という方法もあるかも知れません。

■本当に期待するのは…


やっぱり、New F-1 vs F3で歴史的決戦を再び。

私としては、キヤノンとニコンがそれぞれNew F-1とF3をモチーフにしたRFとZマウントのカメラを同時発表すれば、(世間的に売れるかはともかく)カメラマニアは盛り上がるのではないかと思います。

New F-1
画像引用:キヤノン(https://global.canon/ja/c-museum/)
F-3(HP)
画像引用:lomography(https://www.lomography.jp/magazine/336850-lomopedia-nikon-f3)

Reported by 山﨑将方