マイクロフォーサーズ復権なるか?OM-1とLUMIX GH6

皆さんこんにちは。

OMデジタルソリューションズ(以降「OMDS」)とパナソニックから、マイクロフォーサーズ(以降「MFT」)のフラッグシップ機である、OM-1とLUMIX GH6が発表されました。

OMDSとLUMIXの今後の命運をかけた2機種といっても良いカメラですが、果たして皆さんはどのような印象を持たれたでしょうか?

今回はOM-1とLUMIX GH6を見ての私の所見をお話ししたいと思います。

目次
  •  OM-1について
    • あらゆる改善がなされ素晴らしい進化
    • これが異なるマウントであったなら…
  • LUMIX GH6について
    • もはやシネマカメラレベルの動画性能への偏り
    • 捨て切れなかったDFD(空間認識技術)
    • GH6の機能をSマウントのフルサイズ版に反映させられるかが課題

細かいスペック比較とかそういった話はしません。カメラのコンセプトや方向性についての話です。

■OM-1について


あらゆる改善がなされ素晴らしい進化

OM-1はクアッドピクセルの全点クロスタイプ像面位相差センサーという今後主流となっていくであろう新技術や、これまでオリンパスの大きな弱点であったメニューの見直しなどさまざまな進化と改善が行われています。

OM-1は特に静止画重視のマイクロフォーサーズファンの方には刺さる機種となっているでしょう。

これが異なるマウントであったなら…

もしOM-1がフルサイズに対応したマウントでAPS-Cで発売されていれば、文句なくお勧めできる機種だったと思います。

しかしながら、キヤノンからクアッドピクセルデュアルクロスタイプセンサーを搭載した機種が遠からず登場するであろうことは特許からも容易に想像できるわけで、マイクロフォーサーズマウントの将来性を考えると一般的にはお勧めは出来ないでしょう。

逆にマイクロフォーサーズマウントと運命を共にする覚悟がある方であれば、カメラ自体はかなり良いカメラですからお勧めだと思います。

■LUMIX GH6について


もはやシネマカメラレベルの動画性能への偏り

LUMIX GH6の動画性能に関しては、8Kではないものの、完全に動画用プロ機の規格になっており、もはや「スチルカメラの形をしたシネマカメラ」といって良いレベルだと思います。

ただ逆に言えば、ここまでマニアックな動画性能を必要とする人がどれほどいるのかは不明で、「簡単に綺麗に撮る」というYouTuberやライバー向けというよりは、映像クリエイター向けの作りになっています。

捨て切れなかったDFD(空間認識技術)

最近ニコンのZ 9に関連して、AFの方式や速度が特に注目されていることもあり、相変わらずのコントラストAFはLUMIX GH6の大きなアキレス腱となってしまっています。やはり、

  • AF速度
  • ウォブリング

この2点はどうしてもLUMIXはソニーやキヤノンと比較されがちです。

被写体によってはLUMIX GH6のAFでも全く問題ないという場合も多いでしょう。しかし、動きの激しい動体撮影やYouTubeが商品をパッと前に出して見せてパッと自分の顔に戻るといった場合の不利は否めません。

現在動体撮影時のAFのトップ3はOM-1、α1、EOS R3などになると思いますが、パナソニックが位相差AFを採用したからといっていきなりそういったレベルの機種が出せるかは別として、「もうDFD(空間認識技術)にはこだわっていない」という意思表示をするためにも、LUMIX GH6は像面位相差AFに切り替えるべきだったと思います。

DFDにこだわる限り、Sマウントでもずっと「LUMIXはAFが…」と言われ続けることになるのは目に見えていますから。

GH6の機能をSマウントのフルサイズ版に反映させられるかが課題

カメラとしてはOM-1の方が上手くやったという印象があります。

対するパナソニックがOMDSに勝る点としては、何と言ってもフルサイズに対応したSマウントがあるということですから、LUMIX GH6そのものをガンガン売っていくというよりは、LUMIX GH6で好評な部分をSシリーズにスムーズに反映させていけるかが課題になるでしょう。

 

Reported by 平原正隆