CAMERA LABSにソニーのFE 24-70mm F2.8 GM(SEL2470GM)レンズの作例が掲載されていましたのでそちらをご紹介します。
ソニーEマウント待望のフルサイズ用F2.8通し標準ズームレンズということで、非常に期待されているレンズです。
α7R IIとFE 24-70mm F2.8 GMということで、ソニーEマウントの看板と言える組み合わせの作例となっています。
■FE 24-70mm F2.8 GMレンズ概要
- 焦点距離:24-70mm
- 開放F値:F2.8
- レンズ構成:13群18枚
- 最短撮影距離:0.38m
- 最大撮影倍率:0.24倍
- フィルター径:φ82mm
- 外形寸法:最大径φ87.6mm、全長136mm
- 質量:約886g
■風景作例
FE 24-70mm F2.8 GM全体的に線が細くシャープな写りとなっており、広角端は多少歪曲収差が見られますが、超広角域としては許容範囲と言えるでしょう。
十分な解像力でありながら縁取りのような不自然さはなく、風景撮影用標準レンズとしての高い実力を感じさせます。
■ポートレート作例
ISO800の作例ということで、ディテールは僅かながら犠牲になっていますが、F2.8開放絞りですが実用十分な解像力と自然にアウトフォーカスへと移行するなだらかなボケ味を実現しています。
後ボケも煩さは感じさせず、FE 24-70mm F2.8 GMならポートレート撮影でも背景を心配することなく撮影できるのではないでしょうか。
■料理作例
料理写真においてボケ味は重要な要素となります。単に大きくボケるということではなく、フォーカス部分からアウトフォーカスへの変化が急激すぎると見辛くまた不自然な写真となってしまいます。
その点においてこのFE 24-70mm F2.8 GMはアウトフォーカスへの変化が穏やかで、不自然さを感じさせないボケ味であるため料理撮影でも使いやすいレンズと言えるでしょう。
■逆光耐性作例
FE 24-70mm F2.8 GMの逆光耐性についてですが、ソニーが誇るナノ粒子膜コーティングであるナノARコートが採用されており、太陽光の広がりをみるとフレアはそれなりに発生していますが、ゴーストは見られず、逆光耐性はほどほどといった印象です。
■点光源作例
FE 24-70mm F2.8 GMの点光源表現ですが、望遠側70mm域でもそれなりに口径食は発生しており、またボケにはいわゆる年輪ボケも多少発生しているのが見てとれます。
非球面レンズ3枚という贅沢なレンズ構成も影響しているのかも知れませんが、この点はもう少しといった印象です。
■ソニーはプロ市場に地位を築けるのか?
FE 24-70mm F2.8 GMはソニーがプロユースまで想定したいわゆる大三元レンズと第一弾として登場するわけですが、この後もFE 70-200 mm F2.8 GM OSSとFE 85mm F1.4 GMが既に発表済み、おそらく年内にはFE 16-35mm F2.8 GMなども登場することでしょう。
加えていずれ来るであろうフラッグシップ機であるα9が登場すれば、本格的なプロ市場への先鞭をつけるモデルとなっていくのかも知れません。
ソニーは非常に高い技術力を誇るメーカーで、機能・画質ともにニコン・キヤノンといったメーカーと比較しても決して見劣りしませんが、SDシングルスロットであったり、バッテリーの持ちが少ない、シンクロ接点がないなどの問題がありプロカメラマンへの普及はほとんど進んでいません。
高性能ということではなく、プロカメラマンの使用状況に適したカメラボディと今回のGMレンズ、加えてプロサービスの質と規模の大幅な向上がなされれば、ソニーのプロ市場での大幅なシェア拡大の可能性が出てくるのではないかと思います。
画像:Amazon
Reported by 正隆