EOS-1D X Mark IIにベストマッチのおすすめレンズはどれだ!?

EOS-1D X Mark II

4年ぶりに発売されたキヤノンフラッグシップ一眼レフ、EOS-1D X Mark II

この超高速連写機に相応しいレンズはどれでしょうか?純正・サードパーティ製を問わず、EOS-1D X Mark IIに相応しいEFマウントレンズをご紹介します。



■EOS-1D X Mark IIに相応しいレンズ


EOS-1D X Mark IIはAF追随秒間14コマを誇る高速連写機であるため、動体撮影のイメージが強いものの、実際はポートレートや風景撮影にも十分に対応できるオールラウンダーです。

レンズとしてはフラッグシップ機に相応しいレンズを選びたいところで、オートフォーカス性能や防塵防滴などを考えると純正レンズもオススメですが、現代では数少ないフォーカシングスクリーンの交換が可能なモデルでもあり、静物撮影では敢えてマニュアルフォーカスレンズも使ってみたいところで、標準・中望遠レンズのリニューアルが遅れていることもあり、ツァイスの新世代マニュアルフォーカスレンズであるMivusシリーズなどもオススメとなっていまう。

超望遠レンズや望遠ズームレンズはキヤノンは全メーカーでも屈指のラインアップを誇っており、こちらは高価ではありますが、是非、純正大口径レンズを使用してみることをおすすめします。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの超広角ズームレンズ


EF11-24mm F4L USMは現在の35mm判フルサイズ用レンズとしては、最も画角の広いクラスのレンズです。圧倒的な画角とパースペクティブ、加えて4枚もの非球面レンズを使用することで、超広角と画質を両立させています。

他のメーカーには無いこの画角は、室内撮影では室内を広大な空間に写したり、空の広がりを表現する事が可能です。高価なレンズですが、1本あると特別な画が撮れる事は間違いありません。

12-24mm F4.5-5.6 II DG HSMは非常に広い画角を持ちながらも、EF11-24mm F4L USMよりも遥かにリーズナブルなレンズとなっています。周辺画質はEF11-24mm F4L USMほどのものではないものの、その画角で撮れるということが最も重要である事を考えれば、12-24mm F4.5-5.6 II DG HSMの存在価値は大きいと言えるでしょう。

SP 15-30mm F/2.8 Di VC USDEF16-35mm F2.8L II USMに匹敵する画質と明るさを誇りながら、価格的にリーズナブルで、手ブレ補正まで搭載しているレンズです。

eBANDコーティングによるフレア・ゴーストに対する耐性も見逃せないポイントで、超広角では画角内に太陽が入り易く、高い逆光耐性は大きなメリットと言えます。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの広角ズームレンズ


EF16-35mm F2.8L II USMは所謂大三元レンズとい呼ばれるEFレンズを代表する大口径ズームレンズの1本です。画質・明るさ・オートフォーカス性能など、優れたバランスを持っており、広角ズームレンズとして幅広く使用することが可能です。

AT-X 16-28 F2.8 PRO FXはフルサイズ対応レンズかつリーズナブルな大口径超広角レンズで、十分な画質を誇るレンズです。メインではないが広角レンズも欲しいという方にはうってつけのレンズと言えるでしょう。

EF16-35mm F4L IS USMは広角ズームレンズとしては珍しい手振れ補正付きレンズとなっています。

また防塵防滴やフッ素コーティングなど過酷な環境でも使い易いように配慮されており、本格的な自然風景撮影にも対応出来るよう配慮されています。

F2.8のモデルであるEF16-35mm F2.8L II USMよりも小型軽量で、標準ズームや望遠レンズにプラス1本という場合にも気軽に持ち出し易いレンズと言えるでしょう。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの標準ズームレンズ


24-35mm F2 DG HSM Artは単焦点、それも高画質な単焦点レンズ3本を一まとめにしたようなレンズです。レンジは狭いものの、24mm・28mm・35mmという広角定番レンズ3本をレンズ交換無しに、また微調整可能という状態使用することが可能です。

EF24-70mm F2.8L II USMはキヤノンのズームレンズでも非常に高画質なズームレンズです。標準ズームレンズは外せないレンズですから、一時的には高くついても、最初から最高のレンズを選ぶのがオススメです。

SP 24-70mm F/2.8 Di VC USDは手ブレ補正機構内蔵の大口径標準ズームレンズですが、純正レンズよりリーズナブルなレンズでありながら、画質面ではEF24-70mm F2.8L II USMと比較して見劣りしません。

オートフォーカス速度に関しては純正レンズに僅かに劣るものの、画質・防塵防滴性能などその高い性能はメインレンズとして十二分に期待に応えてくれることでしょう。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの望遠ズームレンズ


EF70-200mm F2.8L IS II USMは大三元レンズの1本であり、画質もさることながら、高速なオートフォーカス速度にも定評があり、単焦点望遠レンズに匹敵する画質と相まって、望遠レンズの決定版と言って良いレンズです。

タムロンのSP 70-200mm F/2.8 Di VC USDEF70-200mm F2.8L IS II USMと同じように大口径手ブレ補正付きの望遠レンズです。オートフォーカスに関してはEF70-200mm F2.8L IS II USMほど高速ではありませんが、価格はリーズナブルでコストパフォーマンスの高い1本となっています。

シグマの120-300mm F2.8 DG OS HSM SportsはF2.8という明るいズームレンズでありながら、120-300mmというレンジをもっており、所謂サンニッパと同じ焦点距離と明るさを誇りながら、広くも撮れるという画期的なコンセプトのレンズです。このレンズのレンジと明るさは室内スポーツなどでも非常に使い勝手の良いものとなっています。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの超望遠ズームレンズ


EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMは使い勝手の良い超望遠ズームレンズで、特にスポーツ撮影・モータースポーツ・航空機の撮影に人気のあるレンズです。オートフォーカスも速く、超望遠での様々な動体撮影に遺憾なくその威力を発揮することでしょう。

シグマの150-600mm F5-6.3 DG OS HSM Sportsはレンジの広い望遠レンズで、航空機や野鳥撮影にも十分に対応可能な超望遠撮影が可能です。防塵防滴・金属鏡筒を採用しており、このクラスとしては高い画質やオートフォーカス速度だけでなく、タフな撮影にも対応可能です。

キヤノンの革新的な大口径ズームレンズ、それがEF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×です。200-400mmという大口径超望遠レンズに、×1.4のエクステンダーを内蔵しており、200-560mm相当の幅広いレンジをカバーします。

またエクステンダーが内蔵されているため、通常の大口径望遠レンズと違い画角の調節がワンタッチであることも利便性を高める要素となっています。その使い勝手だけでなく、蛍石やUDレンズも使われており、ズーム全域で色収差が抑えられ、画質面でも単焦点レンズに引けを取らないものとなっています。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの超広角単焦点レンズ


EF14mm F2.8L II USMはキヤノンEFレンズシリーズで最も広角の単焦点レンズです。単に広く撮れるというだけでなく、その画質面も優秀ですが、周辺光量落ちが大きいのが残念な部分で、より高級になっても良ければ、EF11-24mm F4L USMという更に優れたレンズも選択肢になるでしょう。

Distagon T* 2.8/15 ZF.2はその優れた画質だけでなく、マニュアルフォーカスレンズならではの滑らかなピントリングの動きや精緻な金属鏡筒の作りなど、所有欲も存分に満たすことが出来るレンズとなっています。

シグマの20mm F1.4 DG HSM Artは、超広角レンズでありながらF1.4という非常に明るいレンズです。周辺まで高解像・低収差であるため風景や星野撮影のような周辺画質が気になる被写体でより大きな威力を発揮する事でしょう。

決して汎用性の高い焦点距離ではありませんが、最高の画質を求める方にとって、ズームレンズでは得難いレンズです。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの広角単焦点レンズ


EF24mm F1.4L II USMはEFレンズの超広角単焦点レンズですが、解放F値での画質は柔らかいものの、SWCを搭載しており優れた逆光耐性を有しています。また、その高品質な鏡筒の作りやオートフォーカス性能は所有欲を満足させてくれることでしょう。

シグマの24mm F1.4 DG HSM Artは24mm単焦点レンズとして屈指の高画質レンズで、画角さえ希望に沿うのであれば、これ以上の解像感を持つ24mmレンズを探すのは困難なことでしょう。また鏡筒の作りも高品質で、サードパーティ製でありながら所有する喜びも味わえるレンズです。

シグマの35mm F1.4 DG HSM ArtはF1.4という明るいレンズですが、単に明るいというだけでなく、非常に高画質なレンズであり、35mmレンズとして屈指の高画質レンズであるだけでなく、鏡筒も非常に高品質なものとなっています。35mm単焦点は非常に使い易い画角で、使い易い焦点距離となっています。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの標準単焦点レンズ


SP 45mm F/1.8 Di VC USDは画質だけでなく29cmという最短撮影距離も大きな魅力です。

フルサイズ機では使い勝手の良い標準レンズとして、APS-C機では中望遠として使用出来ます。また手ブレ補正を内蔵している点も見逃せない魅力です。

シグマの50mm F1.4 DG HSM Artは高い解像力が売りのレンズで、高画素機でも絞り開放からシャープな画質を得られます。またArtレンズ共通の作りの良さは健在で、花形フードはデザインも魅力です。

汎用性の高い標準レンズとして使用するのもオススメです。

Milvus 1.4/50 ZEはリニューアルされた50mm単焦点レンズですが、前モデルは開放での画質が極端に悪く現代の高画素機での使用に耐えませんでした。

MilvusシリーズであるMilvus 1.4/50 ZEは開放から実用的な画質を得ており、マニュアルフォーカスレンズならではの大きなピントリングの回転角も相まって、マニュアルフォーカスレンズとしてとても楽しめるものとなっています。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの中望遠単焦点レンズ


Milvus 1.4/85 ZEは、Planar T* 1.4/85 ZEの後継レンズとも言えるレンズで、光学系が見直された事により、大幅な高画質化を実現しています。中央から周辺部まで、それも開放F値から非常に高い解像力を実現しており、また色収差に関してはゼロに等しく、防塵防滴や操作し易いフォーカスリングも搭載しています。

85mm F1.4 EX DG HSMは自然な遠近感を備えた大口径中望遠レンズです。

SLDガラスを採用し、純正大口径レンズに匹敵する画質を誇りながら、超音波モーターを採用しポートレートでも実用的なオートフォーカススピードを持っています。また85mm F1.4のレンズとして、純正レンズと比較して非常にリーズナブルな価格となっているのも魅力の一つと言えるでしょう。

SP 85mm F/1.8 Di VC USDは手振れ補正を内蔵した中望遠レンズですが、ポートレート撮影で定番の中望遠レンズとなります。

またこのレンズは手ブレ補正を搭載しているため、撮影の歩留まりも上がる事でしょう。

開放からシャープなレンズですが、カリカリという描写ではなく、非球面レンズを使わず、解像力とボケ味を両立している点も大きな魅力です。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの望遠単焦点レンズ


Apo Sonnar T* 2/135 ZEはマニュアルフォーカスレンズとしては長焦点のレンズとなります。このレンズも非常に高解像で、絞り開放から十分に高解像な画像を得る事が出来、望遠レンズならではのボケ量を得る事が出来るのも魅力の一つです。

ツァイスClassicレンズとしては新しいレンズで、外見はクラシックでありながら光学設計は現代的なものが採用されており、高画質とクラシカルなデザインを両立しています。

200mmというありきたりの画角、そしてEF70-200mm F2.8L IS II USMという非常に優れた望遠ズームレンズがあるにも関わらず、敢えてEF200mm F2L IS USMを使う理由とは何でしょうか?

EF200mm F2L IS USMは唯の望遠レンズではありません。日常的に使える画角でありながらその圧倒的な描写力とボケ量こそのレンズの魅力です。日常的な被写体に使える画角でありながらその描写は紛れもなく非日常。

圧倒的な解像力をもつピント面とボケは、被写体を鮮明に写しながら、背景を彼方に追いやります。ポートレートなどで使われた際には、まさにこのレンズでしか撮れない「特別な」ポートレート写真が撮影できます。

EF300mm F2.8L IS II USMは「サンニッパ」の愛称で親しまれるキヤノンの看板とも言える大口径望遠レンズです。

ナノ粒子コーティングであるSWCやフッ素コーティングなども採用し、フレア・ゴーストに対する高い耐性を持ちながら、軽量化されており、圧倒的な高画質と低収差を誇りながら、使い勝手も向上させています。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの超望遠単焦点レンズ


EF400mm F2.8L IS II USMはキヤノン大口径超望遠レンズで最も優れた画質を持つレンズです。非常に高価なレンズですが、屋外スポーツ、航空機、エクステンダーを使用して野鳥撮影など、あらゆる望遠撮影に威力を発揮するレンズです。

×1.4エクステンダーを使用する事で、560mm相当という超望遠撮影を実現します。

EF600mm F4L IS II USMは野鳥撮影やプロスポーツ撮影に使われる定番レンズです。定番と呼ぶには高過ぎますが、ある意味「野鳥撮影趣味においての現実的な夢の最高峰」とも呼べるレンズです。

キヤノン最高峰、そして現行の EFレンズで最も高額なレンズがEF800mm F5.6L IS USMです。フルサイズ機でもトリミングする事なく、野生動物撮影を可能にします。

特に野鳥撮影などでは、トリミングやエクステンダーを使う事なく、そのままで撮影出来る事は、画質・オートフォーカス両面で最高の性能を発揮する事は間違いありません。

■EOS-1D X Mark IIにオススメのマクロレンズ


SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USDは伝統あるタムロン 90mmマクロの最新バージョンで、マクロ撮影に適したシフト対応の手ブレ補正や防塵防滴機構を新たに備えています。

またそれだけでなく、従来タムロン90mmマクロの弱点であったオートフォーカス速度は劇的に改善されており、快適なオートフォーカスを実現しています。開放からキレのあるピント面と、定評あるボケ味の良さはそのままに、使い勝手を大幅に向上させたSP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USDは、マクロレンズの大定番と言えるレンズです。

Milvus 2/100M ZEはハーフマクロレンズですが、その素晴らしい解像力と高いボケ味は、花などのマクロ撮影だけでなく、動きの少ない被写体であれば一般的な望遠レンズとしても適しており、F2という明るさを持っているの大きなポイントです。

EF100mm F2.8L マクロ IS USMはマクロ領域でも効果のあるシフトブレにも対応した手ブレ補正機構を搭載しており、また画質面だけでなくオートフォーカス性能の優秀さは見逃せません。

画質だけであればSP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USDMilvus 2/100M ZEの方が勝るものの、その快適なオートフォーカス性能はマクロ撮影だけでなく、ポートレート撮影やちょっとした望遠撮影にも活躍する事でしょう。

■EOS-1D X Mark IIにオススメの魚眼レンズ


EF8-15mm F4L フィッシュアイ USMはフルサイズに対応した珍しい魚眼ズームレンズで、円周魚眼・対角魚眼の2つのタイプのレンズとして使用でき、またこのタイプのレンズは前玉が出っ張っている事からフレアやゴーストに対して弱く、うっかり指で触れてしまいがち。

しかしこのレンズはナノ粒子コーティングであるSWCによって逆光耐性を上げ、フッ素コーティングを施す事で汚れに対し十分な配慮がなされています。

8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYEは180°の画角で円周の画像を作り出す円周魚眼レンズです。しかしこのレンズの魅力は特異な画角だけではありません。

SLDガラス、スーパーマルチレイヤーコートの採用により、画面全域で高画質を実現しており、魚眼レンズというだけでなく、その画質にも満足を得られるでしょう。

こちらの15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYEは対角魚眼レンズとなっていますが、超広角レンズが苦手とする逆光にも強いレンズとなっています。魚眼レンズ特有の歪曲像と、最短撮影距離15cmを活かして特殊な魚眼レンズの世界を楽しめます。

画像:Canon

Reported by 正隆