日経テクノロジーによると、ソニーはIEDM 2016(半導体技術国際学会: International Electron Devices Meeting)にて偏光素子を内蔵した裏面照射型CMOSイメージセンサーに関する研究を発表したとのこと。
この偏光素子を内蔵した裏面照射型イメージセンサーは、フレアやゴーストを低減しガラスの写り込みなどを消す効果もあります。
今回はこの「偏光素子内蔵裏面照射型CMOSイメージセンサー」(長っ!)をご紹介します。
■偏光素子内蔵裏面照射型CMOSイメージセンサーとは?
偏光素子内蔵裏面照射型CMOSイメージセンサーってどんな構造?
このソニーの新型イメージセンサーの構造ですが、イメージセンサーには各画素の集光率あげるためにオンチップマイクロレンズと呼ばれる微細な凸レンズがフォトダイオード上に配置されています。
オンチップマイクロレンズの上には保護用のカバーガラスが取り付けられていますが、この新型イメージセンサーはオンチップマイクロレンズとカバーガラスの間に偏光素子を配置しています。
この偏光素子は一般的なPLフィルター(偏光フィルター)と同じように、不要な反射光を取り除くことが可能です。
この偏光素子内蔵裏面照射型CMOSイメージセンサーの試作品は320万画素(2065×1565ピクセル)、画素ピッチは2.5μm、センサーサイズは1/2.8型となっています。
使い道は?
偏光素子内蔵裏面照射型CMOSイメージセンサーでは、ショーケースの写り込みを取り除いての撮影や監視カメラなどでは車のフロントガラスなどの写り込みを避けながら車内を撮影するといったようなことが想定されているそうです。
Reported by 正隆