デジカメWatchにプロスポーツカメラマン井上六郎氏によるα9のレビュー「普段一眼レフを使っているスポーツ写真家がソニーα9を体験!」が掲載されています。
このインタビューは、ソニーが5月23日に東京スポーツ文化館で開催した同社の新型フルサイズミラーレス機である「α9」の報道関係者向け体験会に合わせて行われたものです。
そこで今回はこのプロスポーツカメラマンによる
■プロスポーツカメラマンによるα9レビュー
井上六郎氏によるα9レビューを簡単にまとめてみました。
α9のココがいい!
- 小型化を意識しながらも、出るところは出す、痩せさせるところは引っ込めるということが感じられるデザイン
- フラッグシップ一眼レフより遥かに軽く、それでいて軽すぎないこと
- 一瞬の瞬発力が必要な時に絶大な武器となる20コマ/秒の高速連写
- オートフォーカスのエリアカバー率の高さ
- ブラックアウトがないため被写体を追う際フレームアウトを大幅に減らすことが出来るようになったこと
- これまでのどのEVFよりもクリアでタイムラグを感じることのないEVF
α9のココがおしい!
- 操作性能向上が積極的に行われていないこと(表面積を大きくしてボタン類の数と大きさを増やすべきだった)
- 特にAF-ONボタンはスポーツカメラマンにとって重要であるためもっと大きく押しやすくして欲しかった
- シャッタースピード優先AE使用時にレンズへの絞り制御のために最高速が落ちること
- JPEG連写が十数秒でバッファが頭打ちになること
- バッファ解放になってもSDカードへの書き込みが終了しておらず、直前に撮影した画の確認ができなかったこと
- 設定露出を反映させないモードでも被写体の輝度(というよりも反射率)に対してEV値を反映させるかのように敏感に応答し、ゲインアップしてしまう場合があること
井上氏は現在、
などの機材を使用して撮影を行っているとのこと。その上で井上氏は、
“さらに試し撮りを経て出すべき結論だと思いますが、「使えるカメラ」にでき上がっていると感じました。
現状の使用カメラからすぐ完全リプレースすることはないと思いますが、現場での時間的・物理的余裕、機材を揃える際の経済的余裕があれば、α9に最適と思われる領域で、まずは積極的な併用をしたいと思います。
ただ、もう少し総合的に見ると、目の前にある課題として相対的なレンズラインナップの不足、電池持続性などの不安が残ることも確かです。”
と語っています。また、「ソニーの野望とその道のりを見届けたい」とのこと。
素晴らしい記事となっていますので、より詳細なα9のレビューをご覧になりたいという方は、普段一眼レフを使っているスポーツ写真家がソニーα9を体験!を是非お読み頂ければと思います。
井上六郎(いのうえろくろう)氏について
スポーツカメラマン、井上六郎氏は1971年東京生まれ。
写真家アシスタントを経て、出版社のカメラマンとして自転車、モーターサイクルシーンなどを経験、その後出版社を退社しフリーランスになり、マラソンなどスポーツイベント公式カメラマンも務める。
自転車レース、ツール・ド・フランスの写真集「マイヨ・ジョーヌ」を講談社から、航空機・ボーイング747型機の写真集「747 ジャンボジェット 最後の日々」を文林堂から出版。
日本写真家協会、日本スポーツプレス協会、国際スポーツプレス協会会員。
Reported by 正隆