技適警察、バッテリー警察、レビュー警察

画像:いらすとや(https://www.irasutoya.com/2014/07/blog-post_91.html)

皆さんこんにちは。

新型コロナ流行の際には「自粛警察」「マスク警察」といった言葉も流行りましたが、カメラ業界にも謎の自警団のようなものが存在しており、代表的な例としては、

  • 技適警察:技適マークがないワイヤレストランスミッターなどを使用することを異常に叩く人
  • バッテリー警察:メーカー純正でない互換バッテリーを使用することを異常に叩く人

などがあります。

そして近年特に目立ってきているのが、「レビュー警察(口コミ警察)」です。

実際にはレビュー警察というのは私が勝手にそう呼んでいるのですが、これは自分が贔屓にしているメーカーの製品に対して批判的な口コミやレビュー動画を見かけると、まるで自分の悪口を言われたかのように発狂モードに入って相手をコメントなどで叩く人のことです。

レビュー警察に限らず、この「○○警察」系の人たちは、例外なくネット弁慶の上に、実はこの人たちがメーカーの足を一番引っ張っている人でもあります。

目次
  • 技適警察とバッテリー警察
    • 技適警察
    • バッテリー警察
  • レビュー警察(口コミ警察)
    • レビュー警察とは
    • レビュー警察誕生の背景
    • レビュー警察は誰のためにもならない害悪

そこで今回はそのレビュー警察がどれだけメーカーの将来に対して害悪であるのかというお話です。

■技適警察とバッテリー警察


技適警察

まず以前から存在した「技適警察」と「バッテリー警察」について簡単に説明したいのですが、技適警察というのは要するに「技適マークのない機器使うこと許すまじ」という人たちです。

技適マークに関連するものとして、電気通信事業法に基づく「技術基準適合認定」と電波法に基づく「技術基準適合証明」の2種があります。

カメラの場合は主にストロボのトランスミッターなどの話でこの技適警察の方々がたびたび登場されます。

近年GODOXやYongnuoに代表されるような中華製ストロボなどが非常に高コスパで急速に普及しましたが、当初は技適認証を取っていない機種も数多くありました。むしろその方が多かったくらいです。

しかしストロボのトランスミッターなど電波使用の中では無いも同然の実害ゼロと言って良いレベルのもので、海外製スマートフォンを持って日本に来て、電波を飛ばしまくっている外国人観光客のかたの方が遥かに多いわけですが、当然技適警察の方々は外国人観光客に面と向かって文句を言ったりする度胸はありません

なので、ネット掲示板やYouTube動画上で中華製のトランスミッターのレビューなどをしている人がいると「それ技適マークついてる?」という感じで出現するわけです。

しかし最近では中華ストロボがメーカー純正ストロボ以上に主流になっているため、中華ストロボの中にも技適認証を受けている機種が相当増えてきたことで技適警察自体が自然消滅しつつあります

バッテリー警察

この「バッテリー警察」は、互換バッテリーを使用している人を異常に叩く人たちのことで、その理由は、

  1. メーカーが保証していないものを使ってカメラが壊れたらどうするんだ?
  2. 爆発して火事になったら責任取れるのか?

といったようなことを言っていたりするのですが、まず1の「カメラが壊れたらどうするんだ?」に関して言うと、互換バッテリーが原因で機器に不具合が起きたとしても、そんなものは自己責任で使っているわけですから、「大きなお世話」としか言いようがないでしょう。

次に2の「爆発したり火事になったら責任取れるのか?」ということですが、バッテリーが爆発して火事になったら純正バッテリーだろうが互換バッテリーだろうが、製造メーカーの責任であって消費者の責任ではありません。

そして万が一他人の家や財産にまで被害が及ぶような火災になったなら、純正バッテリーだろうが互換バッテリーだろうが一時的には自分が対応するわけです。

その上でメーカーに保証してもらうのか保険を使うのかといったことはともかく、純正バッテリーでも火災が起きた機器など幾らでもありますし、逆に互換バッテリーを使用していて火災が起きたとして、互換バッテリーのメーカーも責任を免れるわけでもありません。

つまり、純正バッテリーを使っていようが互換バッテリーを使っていようが、被害にあった他人にとってはどっちでも関係がないわけです。

例えばバッテリー警察の方々であっても、他の家のバッテリーから火災が発生して自宅に延焼して自分が被害が受けた時に、相手が「でも純正バッテリー使ってたので」と言われて「純正バッテリーを使っていたなら仕方ないですね」と納得するのかといったらそんなことはありえないわけです。

つまり、

  1. 自分のカメラが壊れた→当人が困るだけで誰にも迷惑をかけていないので大きなお世話
  2. バッテリーが爆発して他人に被害が及んだ→純正バッテリーだろうが互換バッテリーだろうが自分で対応することになる

ということです。

互換バッテリーといってもめちゃくちゃ安いわけでもないので、私はずっと純正バッテリーを使っていますが、互換バッテリーを他の人が使っていようが自分に不利益などないのですから全く気にしませんし、皆さんも「他人が互換バッテリーを使ってるんじゃないかと不安で眠れない夜を過ごしている」なんて人はいないでしょう?

今やカメラのバッテリーなんかよりも、純正品ではないスマートフォンのモバイルバッテリーを利用している人の方がはるかに多いのですから。

しかし、バッテリー警察の方々はなぜかスマートフォンのモバイルバッテリーは気にせず、赤の他人がカメラの互換バッテリーを使うことは許せないようです。

スマートフォンのような「利用者の多いところには噛みつかない」という意味では、技適警察もバッテリー警察も似ていますね。

 

■レビュー警察(口コミ警察)


レビュー警察とは

そして今回の本題の「レビュー警察(口コミ警察)」の話になりますが、このレビュー警察というのは、

自分の贔屓にしているメーカーのカメラの低評価許すまじ

とヒートアップしてしまう人たちのことです。

特に価格コムのクチコミやYouTubeのカメラレビュー動画のコメント欄などに湧いていたりするのですが、相手が実際にそのメーカーや機種そのもののユーザーであってもネガティブな意見や改善するべき点を指摘するとなぜか自分の悪口でも言われたように激昂してしまう、ちょっと(というかかなり)変な人たちです。

レビュー警察誕生の背景

レビュー警察が誕生していった背景としては、近年の製品購入時にクチコミ評価を重視する傾向や、インフルエンサーによるネットでの情報発信がカメラの売れ行きに影響を及ぼすほどになってきたことが発端だと思います。

そうしたことが要因で誕生した「レビュー警察」は、自分が愛するメーカーや機種に対して、実際に良くないな部分や改善すべき点を指摘している意見さえも監視封殺しようと叩きまくります

レビュー警察は誰のためにもならない害悪

レビュー警察は本人たちは「ご贔屓のメーカーを守っている」といった良いことをやっているつもりの人が多いのですが、最近では完全に害にしかなっていないというケースが増えてきました。

実際に購入しているユーザーさえ批判的なレビューをすると叩くため、改善されるべきメーカーの弱点や機種の欠点を指摘しづらくなるという空気を醸成しているわけです。

レビュー警察のせいで、

  • 正当な要望や指摘がし難くなる
  • 優秀な評価者が嫌気がさしてそのメーカーから離れてしまう

こうしたことが起きていて、その結果としてじわじわとメーカーをダメにしています。

「恐れるべきは有能な敵よりも無能な味方」とはよく言ったもので、レビュー警察は彼ら自身が贔屓にしているメーカーの将来に対して害なす「無能な味方」でしかありません。

 

Reported by 平原正隆