国内市場でミラーレスが一眼レフを抜く。海外も同様の流れとなるか?

レンズ交換式デジタルカメラ出荷台数実績表

CIPAファンの皆さんこんにちは。

2018年(1-7月累計)のデジタルカメラ総出荷実績は6,330,265台で、前年比94.2%と減少したとのこと。

地域別で見ると、レンズ交換式カメラ全体の出荷台数では、

  • 国内出荷台数:625,007台(前年比89.5%)
  • 海外出荷台数:5,705,258台(前年比94.7%)

となっており、国内・海外共に減少しています。

また出荷金額においても、

  • 国内出荷金額:33,840,493台(91.2%)
  • 海外出荷金額:291,786,450円(99.6%)

とやはり減少傾向にあります。

そこで今回は、レンズ交換式デジタルカメラの出荷傾向を見ていきたいと思います。

■レンズ交換式デジタルカメラ出荷台数実績表


出荷台数 前年比 出荷金額 前年比
世界 合計 6,330,265台 94.2% 325,626,943円 98.7%
一眼レフ 3,977,858台 92.0% 183,792,073円 92.0%
ミラーレス 2,352,407台 98.1% 141,834,870円 109.0%
国内 合計 625,007台 89.5% 33,840,493円 91.2%
一眼レフ 288,112台 73.7% 15,687,309円 74.2%
ミラーレス 336,895台 109.7% 18,153,184円 113.8%
海外 合計 5,705,258台 94.7% 291,786,450円 99.6%
一眼レフ 3,689,746台 93.8% 168,104,764円 94.1%
ミラーレス 2,015,512台 96.4% 123,681,686円 108.3%

国内市場はミラーレスが一眼レフを逆転、海外では根強い一眼レフ人気

国内市場ではミラーレスが一眼レフの販売台数・販売金額を超えており、この傾向はさらに広がっていく事が予想されます。

  • 国内一眼レフ
    • 出荷台数:288,112台(73.7%)
    • 出荷金額:15,687,309円(74.2%)
  • 国内ミラーレス
    • 出荷台数:336,895台(109.7%)
    • 出荷金額:18,153,184円(113.8%)

また、日本はカメラ業界の潮流が海外よりも先に訪れる傾向にあるため、同様の流れは今後海外でも広がっていくと考えられます。

とは言えミラーレスと一眼レフでは、現時点で出荷台数で約1.69倍、出荷金額で約1.3倍の差があるため、まだ一眼レフの方が世界的には主流です。

ニコン・キヤノンがフルサイズミラーレス市場に参入することが確定しているため、今後1、2年で特に金額ベースでは急速にミラーレスが伸びていくことが予想されます。

ミラーレスが奮闘するも、レンズ交換式カメラ全体では苦戦

レンズ交換式デジタルカメラ全体で見た場合、国内のミラーレスだけが出荷台数で109.0%と伸びているものの、そのミラーレスも海外市場では出荷台数で96.4%と減少させています。

出荷金額ではミラーレスは海外市場でも108.3%と増加させているものの、一眼レフが出荷台数・出荷金額共に92.0%と減少しているため、

レンズ交換式カメラ全体を世界市場で見ると、

  • 世界全体出荷台数:6,330,265台(94.2%)
  • 世界全体出荷金額:325,626,943円(98.7%)

となっており、ミラーレスの存在もレンズ交換式カメラ市場の縮小に歯止めをかけきれていないという点が問題です。

今回はレンズ交換式カメラを見てきましたが、コンパクトデジタルカメラはより悲惨な状態になっており、台数でも金額でも前年割れが続く今、果たしてデジタルカメラに未来はあるのでしょうか?

カメラメーカーが新たなカメラの価値を生み出していくことに期待したいと思います。

参考:CIPA
画像:CIPA

Reported by 正隆