最新カメラメーカーシェア発表!BCN 2021

2021 BCNカメラメーカーシェア
画像引用元:BCN

今年もBCN AWARD 2021により、カメラやレンズの2020年の年間シェアとランキングが発表されましたのでご紹介します。

目次
  • コンパクトデジタルカメラ部門
  • デジタル一眼レフ部門
  • ミラーレス部門
  • 交換レンズ部門
  • ビデオカメラ部門
  • アクションカム部門
  • 三脚・一脚部門
  • カメラバッグ部門
  • インクジェットプリンタ部門

■コンパクトデジタルカメラ部門


発表年 1位 2位 3位
2021 キヤノン 39.1%(-0.2%) ソニー 19.7%(+4.5%) 富士フイルム(—-)
2020 キヤノン 39.3% ニコン 22.9% ソニー 15.2%
2019 ニコン 31.5% キヤノン 29.8% ソニー 11.9%
2018 キヤノン 27.9% ニコン 25.5% カシオ 17.2%
2017 キヤノン 27.3% ニコン 22.1% カシオ 19.3%
2016 キヤノン 30.5% ニコン 21.0% カシオ 14.8%
2015 キヤノン 28.7% ニコン 15.3% カシオ 15.2%
2014 キヤノン 20.0% ニコン 15.5% ソニー 15.4%
2013 キヤノン 17.6% ソニー 16.5% ニコン 14.1%
2012 キヤノン 16.9% ソニー 15.1% カシオ 13.9%
2011 キヤノン 19.0% カシオ 15.2% パナソニック 13.9%
2010 キヤノン 19.6% カシオ 18.6% パナソニック 14.6%
2009 キヤノン 18.3% カシオ 15.4% パナソニック 15.2%
2008 キヤノン 19.8% 松下電器産業 16.1% ソニー 14.1%
2007 キヤノン 21.0% カシオ 16.3% ソニー 15.2%
2006 キヤノン 18.5% カシオ 14.7% 松下電器産業 12.7%

2位に2倍の大差で首位を守ったキヤノン

コンパクトデジタルカメラ市場では、キヤノンが2位ソニーに約2倍の差をつけて首位を守りました。

2位となったソニーは+4.5%と大きくシェアを伸ばしており、今後コンパクトデジタルカメラ市場においてもキヤノンを脅かす存在となっていく可能性を見せています。

3位には初めて富士フイルムがランクインし、今後に期待を持たせる展開となっています。

■デジタル一眼レフ部門


発表年 1位 2位 3位
2021 キヤノン 51.9%(-4.4%) ニコン 44.8%(+3.7%) リコー 3.0%(+0.6%)
2020 キヤノン 56.3% ニコン 41.1% リコー 2.4%
2019 キヤノン 57.4% ニコン 39.3% リコー 3.1%
2018 キヤノン 61.1% ニコン 34.4% リコー 4.2%
2017 キヤノン 63.3% ニコン 31.6% リコー 4.8%
2016 キヤノン 56.2% ニコン 36.7% リコー 6.7%
2015 キヤノン 54.7% ニコン 39.1% リコー 4.5%
2014 キヤノン 49.2% ニコン 42.5% リコー 5.2%
2013 キヤノン 52.7% ニコン 35.1% ソニー 7.1%
2012 キヤノン 46.3% ニコン 39.2% ペンタックス 7.5%

一眼レフ市場で完全に巻き返したニコン

今年もキヤノンが首位を守ったものの、ミラーレス市場へ大きく軸足を移したこともあり、前年比では-4.4%と4年連続でシェアを落とす結果となっています。

対するニコンはBCN 2017年(2016年の年間シェア)にはキヤノンに約2倍の大差(キヤノン63.3%、ニコン31.6%)をつけられていましたが、着々と巻き返していき、仮に今年も同等のペース(キヤノン-4.4%、ニコン+3.7%)で推移したとすると、BCN AWARD 2022ではキヤノン47.5%、ニコン48.5%となって、一眼レフ市場でのトップシェアとなる可能性も出てきました。

3位には+0.6%とはいえシェアを上げたリコーが例年通りランクイン。粘り強さを見せています。

■ミラーレス部門


発表年 1位 2位 3位
2021 ソニー 27.4 %(+1.5%) キヤノン 23.8%(-7.1%) オリンパス 23.4%(±0.0%)
2020 キヤノン 30.9% ソニー 25.9% オリンパス 23.4%
2019 キヤノン 31.6% オリンパス 23.5% ソニー 22.7%
2018 オリンパス 27.7% キヤノン 21.3% ソニー 20.2%
2017 オリンパス 26.8% キヤノン 18.5% ソニー 17.9%
2016 オリンパス 34.5% ソニー 24.8% キヤノン 13.6%
2015 ソニー 34.3% オリンパス 22.3% パナソニック 11.9%
2014 オリンパス 28.9% ソニー 26.5% パナソニック 14.2%
2013 オリンパス 29.8% パナソニック 23.3% ソニー 20.1%
2012 オリンパス 36.6% パナソニック 29.3% ソニー 27.3%
2011 パナソニック 38.7% ソニー 32.2% オリンパス 29.1%

ソニーが6年ぶりにミラーレス市場を制す

注目のミラーレス市場は、ソニーがシェアを+1.5%上げたことで、6年ぶりに見事トップシェアに返り咲きました。

キヤノンはEOS R5EOS R6が人気を博してはいるものの、生産が滞っていることやそもそも高額商品であることなどから、台数シェアでは-7.1%と大きく落とし2位に陥落。今年巻き返しを狙うという形になりました。

オリンパスはカメラ事業からの撤退報道などもあり、大きくシェアを落とすかと思われましたが、実際には昨年同等のシェアを守り、国内ミラーレス市場3位の座を守ることに成功しています。これはオリンパスの置かれた状況を考えれば健闘と言えるでしょう。

■交換レンズ部門


発表年 1位 2位 3位
2021 キヤノン18.3%(-1.6%) ソニー 15.9%(-1.0%) シグマ 14.9%(—-)
2020 キヤノン 19.9% ソニー 16.9% ニコン 14.4%
2019 キヤノン 20.7% シグマ 15.7% ニコン 13.7%
2018 キヤノン 21.9% シグマ 16.2% タムロン 13.7%
2017 キヤノン 24.0% シグマ 14.3% ニコン 12.5%
2016 キヤノン 24.1% ニコン 15.2% シグマ 13.5%
2015 キヤノン 21.2% ニコン 15.2% シグマ 13.3%
2014 キヤノン 20.2% ニコン 18.9% シグマ 12.6%
2013 キヤノン 23.3% ニコン 19.6% タムロン 14.5%
2012 キヤノン 21.7% タムロン 20.3% ニコン 19.7%
2011 キヤノン 24.9% ニコン 20.4% タムロン 15.5%
2010 キヤノン 26.3% ニコン 23.3% シグマ 14.1%

好調なシグマが3位にランクイン、メーカー純正レンズは数量では苦戦

交換レンズ部門ではシグマが3位にランクインし、対する首位のキヤノンと2位のソニーは共にシェアを落としています。

またニコンも3位から陥落しており、(シグマもカメラは作っていますが一般的な意味での)カメラメーカー純正レンズが全般的に苦戦している様子が伺えます。

ただ、高級レンズを中心に純正レンズも軒並み納期が伸びていることを考えれば、この結果はカメラメーカー純正レンズが不人気というよりは、純正レンズの高級化とシグマのコストパフォーマンスの高さに起因しているように思います。

■ビデオカメラ部門


発表年 1位 2位 3位
2021 ソニー 37.3%(+3.0%) パナソニック 32.2%(-3.4%) JVCケンウッド 11.1%(-2.9%)
2020 パナソニック 35.6% ソニー 34.3% JVCケンウッド 14.0%
2019 パナソニック 45.8% ソニー 35.1% JVCケンウッド 13.1%
2018 パナソニック 42.0% ソニー 38.9%  JVCケンウッド 16.4%
2017 パナソニック 41.8% ソニー 36.0% JVCケンウッド 19.9%
2016 パナソニック 37.8% ソニー 36.7% JVCケンウッド 20.3%
2015 ソニー 43.0% パナソニック 30.3% JVCケンウッド 16.2%
2014 ソニー 37.1% パナソニック 27.8% JVCケンウッド 24.4%
2013 ソニー 40.2% パナソニック 24.8% JVCケンウッド 18.2%
2012 ソニー 33.6% パナソニック 25.6% JVCケンウッド 16.9%
2011 ソニー 37.7% パナソニック 21.5% キヤノン 13.6%
2010 ソニー 40.8% パナソニック 24.4% 日本ビクター 20.3%
2009 ソニー 36.1% パナソニック 20.9% 日本ビクター 20.7%
2008 ソニー 38.5% ビクター 20.7% 松下電器産業 15.9%
2007 ソニー 35.5% ビクター 18.8% キヤノン 16.3%
2006 ソニー 38.6% 松下電器産業 21.1% キヤノン 16.4%
2005 ソニー 44.1% キヤノン 19.9% 松下電器産業 18.6%

■アクションカム部門


発表年 1位 2位 3位
2021 GoPro 70.0%(-5.6%) ソニー 7.5%(-1.2%) SAC 6.5%(+2.0%)
2020 GoPro 75.6% ソニー 8.7% SAC 4.5%
2019 GoPro 74.3% ソニー 8.5% SAC 7.2%
2018 GoPro 67.2% ソニー 9.5% パナソニック 7.3%
2017 GoPro 51.2% ソニー 15.5% パナソニック 13.7%
2016 GoPro 33.9% ソニー 25.4% パナソニック 20.5%

■三脚・一脚部門


発表年 1位 2位 3位
2021 ハクバ写真産業 30.9%(+14.6%) Vitec Group 17.5%(+0.2%) スリック 10.7%(—-)
2020 ベルボン 17.5% Vitec Group 17.3% ハクバ写真産業 16.3%
2019 ハクバ写真産業 17.2% Vitec Group 17.1% ベルボン 16.1%
2018 ハクバ写真産業 17.1% ベルボン 16.8% スリック 12.1%
2017 ベルボン 18.2% ハクバ写真産業 13.8% スリック 10.3%
2016 ベルボン 21.0% ハクバ写真産業 12.9% 新東京物産 11.5%
2015 スリック 18.9% ハクバ写真産業 17.1% ベルボン 16.9%
2014 スリック 25.7% ハクバ写真産業 18.3% ベルボン 9.4%
2013 スリック 24.9% ハクバ写真産業 17.5% Joby 10.2%
2012 スリック 28.9% ハクバ写真産業 18.2% Joby 13.2%

■カメラバッグ部門


発表年 1位 2位 3位
2021 ハクバ写真産業 33.1%(-1.0%) エレコム 16.7%(-1.6%) Vitec Group 5.9%(+0.4%)
2020 ハクバ写真産業 34.1% エレコム 18.3% Vitec Group 5.5%
2019 ハクバ写真産業 30.3% エレコム 18.8% Vitec Group 6.9%
2018 ハクバ写真産業 26.7% エレコム 20.4% Lowepro シェア5.0%
2017 ハクバ写真産業25.0% エレコム 20.2% ニコン 4.5%
2016 エレコム 27.4% ハクバ写真産業 18.6% キヤノン 4.8%
2015 エレコム 33.2% ハクバ写真産業 16.4% ソニー 5.1%
2014 エレコム 29.1% ハクバ写真産業 13.7% サンワサプライ 9.2%
2013 エレコム 30.8% サンワサプライ 15.1% ハクバ写真産業 13.8%

■インクジェットプリンタ部門


発表年 1位 2位 3位
2021 キヤノン 47.2%(+3.5%) エプソン 41.9%(-0.8%) ブラザー 10.06%(-2.9%)
2020 キヤノン 43.7% エプソン 42.7% ブラザー 13.0%
2019 エプソン 44.9% キヤノン 42.4% ブラザー 11.8%
2018 キヤノン 44.3% エプソン 42.5% ブラザー 12.1%
2017 キヤノン 45.9% エプソン 40.4% ブラザー 11.6%
2016 キヤノン 45.5% エプソン 39.1% ブラザー 10.9%
2015 キヤノン 42.6% エプソン 39.4% ブラザー 12.0%
2014 セイコーエプソン 41.6% キヤノン 40.0% ブラザー 10.8%
2013 セイコーエプソン 42.5% キヤノン 40.1% ブラザー工業 9.7%
2012 セイコーエプソン 45.0% キヤノン 39.3% ブラザー工業 8.8%
2011 キヤノン 44.6% セイコーエプソン 41.8% ブラザー工業 7.6%
2010 キヤノン 44.2% セイコーエプソン 42.8% ブラザー工業 7.7%
2009 セイコーエプソン 44.6% キヤノン 42.5% ブラザー工業 7.4%
2008 キヤノン 45.2% セイコーエプソン 44.7% 日本ヒューレット・パッカード 3.7%
2007 キヤノン 46.5% セイコーエプソン 44.3% 日本ヒューレット・パッカード 3.2%
2006 セイコーエプソン 45.9% キヤノン 43.4% 日本ヒューレット・パッカード 5.7%
2005 キヤノン 59.6% セイコーエプソン 37.0% レックスマーク 2.0%
2004 セイコーエプソン 51.6% キヤノン 45.6% 日本ヒューレット・パッカード 1.3%
2003 セイコーエプソン 51.0% キヤノン 42.7% 日本ヒューレット・パッカード 3.5%
2002 セイコーエプソン 50.4% キヤノン 38.2% 日本ヒューレット・パッカード 5.5%
2001 セイコーエプソン 52.4% キヤノン 31.5% NEC 6.1%
2000 セイコーエプソン 56.0% キヤノン 28.2% HP 6.2%

参考:BCN
画像:BCN

Reported by 正隆